超高齢化社会が進み、介護施設で死を迎える方が年々増えつつあります。
今後、この傾向はますます強まると予測されています。
そのため、介護職は看取り介護のスキルを身に付けるとともに、いつ担当になっても対応できるよう心構えをしておきましょう。
一般的な介護は、利用者様の自立を促すケアを行います。
しかし、看取り介護は、そうではありません。
これ以上の回復が見込めない方への介護ですから、リハビリなどは行いません。
利用者様やご家族の希望を第一に考え、満足のいく終末期の過ごし方ができるようにケアを行うのが特徴です。
例えば、通常なら危険と思われる身体状態であっても、ご本人の希望を叶えるために外出や入浴などが行われるケースもあります。
このようなケアをして大丈夫なのかと疑問が生じることもあるでしょう。
もちろん安全の確保はどのような介護でも必須条件ですが、終末期においてはご本人やご家族の希望を叶えることが優先されます。
身体状況の回復は期待できませんから、満足度の高いケアを行って、穏やかな心で旅立てるよう心を配るのことに重点が置かれるのです。
これが看取り介護の基本的な心構えです。
看取り介護に臨む際には、死を必要以上にネガティブに捉えないようにすることも大切です。
死はつらく悲しいものですが、生きとし生けるものが必ず迎える自然の摂理です。
死を目前にした終末期は、人生の内でも最も重要な時期といえるでしょう。
終末期を少しでも幸せに過ごせるようお手伝いをするために、自分は何ができるのかを常に考えながら介護を行うことが大切です。
看取り介護の心構えは、“最後に寄り添う~看取り介護~”で述べられている内容も参考にできます。